セールスのプロである承諾誘導技術の使い手たちが使う
「YES」と言わせるテクニックを分析した本です。
基本的6つの技術
「返報性、一貫性、社会的証明、好意、権威、希少性」
をそれぞれ実例を踏まえて解説していきます。
行動経済学と共通する、人の心理を探っていく本です。
経済的合理性からではなく、いかに相手に自ら承諾させるのか、
解説されると、自分によく当てはまり、納得させられます。
返報性はギブアンドテイク、譲歩してみせて、より大きな
果実を得るテクニック。
一貫性は一貫した人と見られたいという人の心理を突くテクニック。
「人は外部からの強い圧力なしにある行為をする選択を行ったと考える時に
その行為の責任が自分にあると認めるようになる」 ことから、
あえて報酬を低くして自分の選択だと思わせると、自らその理由付けを補強して、
しまうという、テクニック。
、
社会的証明は多くの人がすることが正しい行動だと考えることを利用するテクニック。
好意は「良い警官、悪い警官」でお馴染みのテクニック。
権威は盲目的に権威を信じてしまう傾向を利用するテクニック。
希少性は「手に入りにくくなるとその機会が貴重なものに思えてくる」心理、
心理的リアクタンスを利用するもので。プロスペクト理論にも通じるテクニック。
それぞれの技術に対してどう防衛するのか、ということも書いてはありますが、
それよりも6つのテクニックの方が強く印象付けられます。
中国共産党の捕虜への対応から、路上でチョコバーを売るボーイスカウト少年
まで実例が豊富で楽しめます。