月: 2011年2月
露店すくなし
太った男を突き落とす話
正義についての考え方を、幸福、自由、美徳という3つの観点からの考え方について解説していきます。
幸福の最大化というベンサムの功利主義、正義=自由という自由至上主義のリバタリアン、それかd人格の尊重の道徳的法則を重要視するカント。
それからロールズの平等主義、アリストテレスの名誉、最後に著者の考えである共同体主義に至ります。
ハリケーン後の便乗値上げ、アファーマティブアクション、マイケルジョーダン、クリンドン事件、同性婚など、とりつきやすい切り口から論点を切り出していき、議論を展開していく手法はとても効果的です。
本書の最初に書かれた暴走する路面電車の架空の話が印象的でした。
「あなたはブレーキが壊れて疾走する路面電車の運転者で、前には5人の作業員が線路上で工事をしており、撥ねれば5人とも死ぬことが分かっている。一方右に待機線がありそこにも作業員が1人いる。待機線に行けば1人は死ぬが5人は助けられる。どうすべきか。」
「あなたは傍観者で線路を見下ろす橋の上におり、線路上をブレーキが利かない路面電車が走ってくる。線路上には5人の作業員がいて、待機線はない。ふと横をみると、とても太った男がいて、その男を橋から突き落とすとその男は死ぬが、路面電車の行く手を阻むことが出き、5人を助けることが出来る。(自分で跳び下りても軽いので電車を止められないことが分かっている。) そのとき太った男を突き落とすのは正しい行為なのか。」
5人を助けるために1人を犠牲とする点では同じだけれども2つ目は正しくないように思えるのは何故なのか。「突き落とす」という行為が積極的だからなのか、そうであれば、2つ目の男を「押す」代わりに、太った男が落とし戸の上に立っていてハンドルを回すと落とし戸が開いて男が落ちる場合、運転士で待機線にハンドルを切る場合と、道徳的にどう違うのか。
何が正しいのかについて考えさせられる本です。
とりあえずは、線路に落とされないように太らないことが、第一ですね。(違うって。)
音楽の日
今日は音楽の日。
午前中は東京都小学校管楽器演奏会。4日間開催されます。下の子が演奏したのが午前の部。
午前の部は9校演奏。今年は小学生の演奏に加え、35周年ということで招待演奏付き。
今日は雲井雅人サックス四重奏団。
それまで100人近い賑やかな小学生達の舞台から一転、席が4つ。サックスの迫力ある、美しい音色が響きます。
午後は上の子の課外学習の発表会。演奏はアルルの女。
まあ、親はなくとも子は育つ、という印象です。(親はいるんだけど。)
去年読んだ「激流」で殺された少女がいつも中学で演奏していたのが「アルルの女」という設定で、この曲を聴くと、
どうも薄倖なイメージが浮かんできて困ります。
腹なで
フェイスブック
日曜日は夜から外出。
スペインに住んでいる韓国人の友人が出張で日本に来たので、会いに出かけました。
成田着の時間だけしか聞いていなかったので、着情報を見ながら、欧州発がないな
と思っていたら、南回りでドバイ経由でした。
会うのは6ー7年振りです。8時過ぎからだったので、食事をして、家族や仕事の話を
するとあっという間。久しぶりに英語を使うので、なかなか言葉が出なくてもどかしい
思いはしましたが。
メールでやりとりはしていましたが、今年の夏に Facebook で連絡、というか、Facebookのお誘いメールが来ました。
最初は英語で書いてあるメールでSPAMかなと思っていたら友人から督促の電話もかかってきたので、登録することに。
ただ登録する時に、自分の写真がないことに気づいてそこでしばらく放置。子供とペットの写真ならほんといくらでも
あるのですが、自分の写真はほとんどありません。えらく時間をかけてようやく登録しました。折角写真を撮って載
せたのに、子供からは、やめた方がいい、ということで写真はすぐにロボの写真になってしまいましたが。
その友人としか使っていないのですが、海外の友人とシェアするのには便利ですね、Facebook。メールよりは簡単
に書けるし、プライベートな写真も見せられるし、足跡も残らないし。
うーん、でもこれだったらVOXで足りるんじゃない....もうVOXはなくなってしまいましたが (´_`。)
曇天の寒い日曜日
1年ぶり
朝の満月
バレンタインナイト@中野
月曜は夜から雪。
先週末降る、降る、という予報だったのですが、ほとんど積もらなかったのですが、月曜日はよく降りました。夕方から降ってきて、積もっているのかなと思って会社を出たらすでに雪景色。総武線の駅に行くと、中央線快速は雪のため運転を見合わせている、とのアナウンス。お腹もすいたし、やれやれ、と思ってとりあえず、総武線で三鷹までと思い来た電車に乗ったら中野行き。
中野に着いたらまだ快速は運転再開をしていない、ということだったので、そのまま総武線で次に来た三鷹行きに乗ったのが11時過ぎ。さあ三鷹までと思ったら車内に「総武線も運転を見合」というアナウンス。おいおい、と思いながらもじっと夜の満員電車の中で待っていましたが、「運転再開までもうしばらくかかります」というアナウンスが繰り返されるだけで動く気配なし。持っていた本が、「これから正義の話をしよう」で、読み易く面白いかったものの、疲れていて読書に集中出来ないのが残念でした。結局1時間少々電車は止まったまま。
12時を過ぎ火曜日になったら、隣の快速線の電車が動き始めました。そもそも快速線の駅での架線障害だったのになぜ総武線よりも先に快速が動きはじめるのかとても納得がいかなかったものの、仕方なく快速に乗り換えました。ようやく乗った電車が動き始めたときは、拍手したいくらいでしたが、前に電車がつかえているといって、とろとろと止まったり動いたり。でもまだ動いているだけましでした。
ようやく家にたどり着いたのは1時過ぎ。普段は1時間弱のところが2時間半以上もかかってへろへろでした。雪は積もっているし。雪はいいけど、やはり電車はきちんと動いてほしいものです。
(火曜日の夜の帰りに電車に乗ったら、スムーズに動く電車の有難さが身にしみました。)
チョコレート工場
シザーハンズ
赤羽ハーフ
今日は赤羽ハーフマラソン。ハーフは週末走っている距離ですが、大会は初めて。こんなにランナーがいるんだと思いながら会場へ。
着替えて、荷物を預けて、トイレに並んで準備体操。
天気はいいのですが、風があってじっとしていると寒いです。
走り始めてからウォークマンを持ってこなかったことを後悔。河川敷で少年野球やサッカーの練習をしていたり、太鼓の練習やサックスの練習をしている人がいてそれなりにアクセントはあったのですが、景色は単調なので距離と時間が気になって時計ばかり見ていました。
この間借りた芥川隆行の武田信玄を聞けばよかった...
前半は太陽に向かった走り結構暑く給水所があtって助かりました。後半は一転向かい風で寒くなりました。大会なので信号や踏み切りがなくて(当たり前!)ロスすることはなかったのですが、最後の辺りはあってもよかったかな、休めるし。
目標にしていた2時間は切れませんでしたが、まあちゃんと走れたのでよし、というところかな。
洟垂れ
肉球跡
寄生虫のはなし
今朝ジョギングしながら、寄生虫のことを考えていました。
なぜ条虫はわざわざ危険を冒して中間宿主を経て最終宿主に辿りつくのか。中間宿主を最終にすれば
その分危険が減りそうですが。第2中間宿主まで使って完結するライフサイクルまでにはとてつもない進化
が必要です。そんなことを考えたのはこの本のせいです。
赤痢アメーバー、リーシュマニア、原虫、回虫、蟯虫、条虫、フィラリア、メジナ虫、
アニサキス、吸虫、鉤頭虫という内部器官の寄生虫から蛭や蚤、虱等の外部
寄生虫まで、様々な寄生虫の生態についての解説しています。特に各章の
導入部分の寄生虫に感染されている場面の描写はリアルで、夜疲れた電車の
中で読むと、この本を持ってきたことを後悔することしきりです。各章に掲載され
たのが写真でなくイラストであったことに感謝しながら。
ただ、後悔しながら読み進んでしまうのは、興味深い彼らの生態と学生達の
興味を引くことに力を入れている著者の筆力なのでしょう。
著者は海洋生物学者で、寄生虫学も教えています。
海洋生物学では、この本も出しており、これはあまり後悔することなく
電車の中で読めます。寄生虫の本でも最後の部分には海の中の、
共生、片利共生、相利共生、寄生の章があり、それまでのおどろおどろ
しい内容とかなりテイストが違います。
逆に海の生き物の中の「フクロムシ」の話は寄生虫の本に掲載した方
がよさそうです。宿主の神経系まで操ってしまうフクロムシや、宿主の
カタツムリの目を奪い、カタツムリを鳥に食べさせるロイコクロリディウム
には背筋が凍る思いがします。