「ビッグ・フィッシュ」の著者の第4作目です。
舞台は50年代の米国。サーカスを舞台にしたある男の哀しく、
切ない物語です。サーカスの団員、興行師、マネージャー、
私立探偵が語る、黒人魔術師ヘンリーの人生。謎めいたヘンリー
の生涯が魅力的なトール・テイルとともにだんだんと解き明かされ
ていきます。最後の急展開も胸を打ちます。
しみじみと酔えるお話です。
ドイツの個人コレクターが所有していた所有していた一体の
完璧な化石。イーダと名づけられたその動物が霊長類の
祖先を探る重要な化石だった、という話。
冒頭はとてもスリリングですが、そこから肝心のイーダにいき
つくまでがとても長く、377ページの本の中のp333からようやく
始まります。それまでの霊長類の進化の歴史はそれはそれで
面白いのですが。
結局イーダの位置づけについてはまだ解明されていないこと
が多く、本として出すには尚早という感じです。口絵の写真
はきれいですが、本文にも写真・イラストが欲しいですね。
森絵都のノンフィクション。犬を助けるボランティアの人たちをめぐっていくお話。どうして、と思うまで尽くす
ボランティアの人たちに頭が下がると同時に無責任な飼い主がいかに多いの
かについて考えさせられます。
みうらじゅんが高校卒業の後、上京し東京で浪人生活をして
大学に受かるまでの自伝的小説です。
MJ自作の歌詞が沢山挿入されています。
(だからどうだという話ではありませんが。)