南太平洋の小島に節足動物が進化した島があって...というB級ホラー映画のような
設定の小説です。内容もB級ホラーっぽくて、こんな小さな島にトラのように大きい肉食
動物がいてどうやって生態系が保たれるのか等 突っ込みどころ満載ですが、それを補
ってこの小説を魅力的にしているのは、節足動物が進化した生き物の数々です。
グールドのワンダフルワールドにインスパイアされたというだけあって、非常に個性的な
スパイガー、ヘンダーソンラット、ギガマンティス、ディスクアントという節足動物が進化
した生物達がイラスト入りで楽しめます。
ラストへ向かう展開はちょっと、というかかなりびっくりです。
この進化した節足動物の元が、シャコ。 シャコのパンチは水槽を割るほど強力、という有名な話も載っています。
茹でるとおいしいシャコは非常に魅力的な生物のようです。
「シャコはうっとりするほど凶暴 They’re enchantingly violent.」という言葉に研究者の愛が溢れています。