主人公はビルから落ちて九死に一生を得て以来、共感覚能力を身に着けた刑事です。
共感覚は、相手の真意が色で見えてくる、という地味な能力です。この能力を使って
事件解決、という話ではなく、地道に淡々と捜査を行い、事件に迫っていきます。
主人公の語り口が理知的で、テンポよく読めます。殺された元刑事、相棒の刑事、と
人物描写が巧みです。
しかし邦題の「レッドボイス」はよく分からない題です。かと言って、原題の
The Fallen も、なんだかなあ、という感じです。
こちらは、中国製品を1年間使わない、という家族の記録です。
中国に悪意をもっている訳ではないけれど、米国市場が中国に席巻されてしまう
現実に対して不安を抱いていることからの行動です。
一番のネックは子供用品。子供靴に、おもちゃ。ほとんどが中国製です。
誕生日、ハロウィーン、クリスマスと、家族の協力をいかに得て、乗り切っていく
のか、というのがヤマです。いかに中国製品が身の回りにあふれているのか、
ということを実感させられう状況は日本も同じですね。
しかし米国人の消費にはあきれてしまいます。グロテスクなまでの消費。
この消費力が世界経済を支えているところはあるのですが。